初、教師陣を憂う



「あたしにとってここの生徒はみんな可愛い子供みたいなものさ」

「教師もそう思っているだろう」

「そうだねぇ。教師のみんなも家族だ。だから守りたい。だけど、あたしは弱い」

昔、助けられなかった人がいる。
とても大切な人だった。
その人のためだったら命も惜しくなかった。
なのに、あの人は逝ってしまった。
あたしを残して。

あの人も、今度は少しでも幸せにと願う。
もうあたしにはなにもできないけれど。
せめて願わして欲しい。

「だから、何か起こったときに家族を守ってくれるものが必要だ」

「あいつは俺の結界を一番受け継いでいる。守ることに関しちゃあいつの右にでるものはいない」

「そうだね。戦いに巻き込まれるものを守るため、御衣黄ちゃんが必要だったんだよ」

桜の中でも防御にのみ特化した御衣黄。
初も最低限しか戦うすべを教えてはいない。
その力は護るために。
ずっとそれだけを教えてきた。