初、教師陣を憂う



「現状、どうなんです?」

少しだけ晴れやかな顔で御衣黄は問う。

「見てきた通りだ。一応教師の数はそろっているものの面倒くさがりが多い」

「いつものことと言えばそうなんだけどねぇ。この頃は特にいろいろあって教師のみんなにも迷惑かけているんだよ」

「人外は派手好きが多いですからしょうがないのでは?」

その言葉に初はにっこりと笑う。

「昔は騒動の中心はいつも人外たちだったけどね、今は違うんだよ」

「では……」

「ここ最近は人間が騒動の中心だな。特にこの二年、一人の人物が全ての中心だと言っても過言ではない」

言うまでもなく、スペシャルバカのことである。