そして、俺の番。 「流川くん、回数を重ねる度に君の演技は素晴らしいものになっていったよ。 最初から君に頼んでおけばよかったかな、なんて」 ははははは、と監督は豪快に笑う。 「また私の作る舞台に参加してくれるかな?」 「はい! ぜひ!」 差し出された右手を、右手で握り返す。 虻川さんの元で芝居が出来て良かったと心から思う。 この作品に携われてよかったと、本当に思う。