「せ「聖也ッ!」」
あたしの声をさえぎって、浮気相手が聖也に抱きつく。
その行動にムカっときた。
あたし、彼女なのに・・・。
「・・・なんでいんの?」
聖也の低い声がリビングに響く。
今までに聞いた事のないような、低くて怖い声。
いつもの甘えたな聖也じゃない。
昨日見た時の聖也の声。
「聖也、あたし・・・」
「帰れ。」
聖也は女の人を押しのけてソファに座っているあたしの隣に腰掛けた。
「聖也、あたし聖也の事が・・・ッ」
「黙れよ。まだ分かんねぇの?」
そう言って聖也はあたしの肩を抱き寄せた。
「俺の女は美月なの。」
聖也はわざと浮気相手の女の人に見せつけるようにあたしに甘く深いキスをした。
ソファにゆっくりと押し倒しながら。
「んッ、ふあぁ・・・せ、ぃや・・・ッ///」
女の人は今にも泣き出しそうな顔であたし達を見ていた。
「分かった?」
聖也は立ち上がって女の人を睨みつけて言った。
女の人は目に涙をいっぱい溜めると、聖也の横をすり抜けて、テーブルの上にあるお茶のコップを手に、あたしの座っているソファの前まで来た。
あたしは咄嗟に立ち上がったけどすでに遅かった。
女の人はあたしを思いっきり睨みつけた。
そして・・・
パシャッ!
「なんであんたなんかが聖也の女なのよッ!」
髪から滴る水滴。目の前の女の人。
そして、茫然と立ち尽くすあたし。
「何してんだよ!」
聖也が女の人の手からコップをひきはがし、荷物と一緒に女の人を引っ張って行った。
しばらくして聖也が戻ってきた。
「アイツはもう帰らせたから。」
と言ってあたしをお風呂場まで連れて行った。
「とりあえず風呂入って身体洗え。」
聖也はそれだけ言ってお風呂場を出て行った。

