その夜は何にも考えていなかった。 それどころか友達と遊びに行っていた。 結衣のことなんて考えていなかったんだ。 次の日、あるうわさが流れてきた。 それは、 “先輩がリスカしたんだって” 誰がそんなことをするだろうか。 でもその日の放課後、 “結衣大丈夫かな?” ふと思った。 気になり、俺は結衣がいるはずの教室に向かった。 そこには結衣の姿はなく、 「あの…」 俺が声を出すと、 「あ、佐伯の彼氏じゃん!どうしたんだよ!」 結衣とよく一緒にいる大山が話しかけてきた。