恐る恐る目を開けてみるとそこは病院の部屋。
薬品のにおいがものすごくする。このにおいが苦手…
辺りを見渡すとそこには両親が居た。
「あ…泣いてる…」
そうか。私は自分のことしか考えていなかった。
両親は私が居なくなったら泣いてしまうかもとかいう可能性を忘れていた。
振られたからってそんな身勝手なことをしてはいけないと実感する。
「お母さん!!お父さん!!」
私が大声を出しても振り向かない。
「なんで?_」
「_君は何もわかっていない」
と誰かが言ったんだ。
「誰?」
そこにはカナタではなく私より少し年が離れた男の人がいた。
そして確かに言ったんだ。
「君はこの試験を受ける資格なんてない」
と。
