結衣said
自殺未遂から何日が経ったのだろう。
闇の中では時間は分からない。
私のそばにはずっと”カナタ”がいる。でも何もしようとしない。
それは私も同じで…
勇気を出して聞いてみることにした。
「これから何をすればいいの?」
そういうと”カナタ”は、
「やる気を出したかい?」
と言ってきた。
まさかこの言葉を待っていたのだろうか?
「私はまだこの先の答えを知らない。でも…」
この先の言葉を言えずにいた。
それを見てカナタは言った。
「君は一度自ら”死”を選んだ。それなのにもう一度生きられるのかと考えているんだろ?」
無表情で言ってきた。
「…うん」
「仕方ないな。君にいいものを見せてあげるよ。」
そう言って私の額に手を当て何やら呪文を唱える。
「この娘に…時間の…瞬間…すべてを…映す……」
と唱えると何かが私の頭の中に入ってきた。
