「どうせ、このまま別れたら
なかなか二人になれねーだろ?
一緒に帰れないじゃん。」
「そ、そうだけど。
そこまでして一緒に
帰ってくれなくても私は平気だよ。」
「バカ。
約束は約束だろ。
俺もまたあの女子軍団に
囲まれたくねーんだよ。
俺、全然花火してねーんだからな。」
桜木は不満げに言った。
女子に囲まれるのが嫌だから、って・・・
そんなこと桜木しか
いわないよ。
それに・・・
「・・・?
何笑ってんだよ。」
「ふふッ、
いやあ、桜木も案外
花火楽しみにしてたんだ、って思って。
なんか意外と
子どもっぽいんだなあって。」

