「お前の家って・・・
 門限とかあんの?」

「門限?」


ああ、なるほど。
お母さんに心配かけたくないんだね。


「ないよ。桜木君の家は?」

「ない。」



ぎこちない会話だ。
私の家が門限がないなら、
桜木もないのに。

でも一応、
私達に何の関係性もないことを
装っておかないと。




「はいはい、名前書いたんだったら
 前開けてー。」


男子達に追い出され、
なんとかこの状況から
抜け出すことができた。