私は、こんなこと初めてだし? そりゃあ今まで彼氏いないんだもん。 ちょっとは ドキドキして当たり前だよね。 ・・・なんか ムカツクなあ、。 これが平民と王子の違いなんだ。 私はなんだか頭にきて 桜木の背中に頭突きしてやった。 「った!!なんだよ、いきなり。」 桜木は前を向いたまま 私に怒鳴った。 「・・・八つ当たりですーッ!!」 なるべく大きい声で 叫んだつもりだったけど、 自転車の走る音にかき消されて 聞こえなかったのか、 桜木は返事もせずに漕ぎつづけた。