「お願い!!乗せて!!」 「・・・ったく、カバン貸して。」 私は桜木にカバンを 渡すと、 横を向いて自転車に乗った。 ・・・あれ? こういう場合、どこ持つんだろう? サドル? いやいや、桜木座ってるから無理無理。 じゃあ・・・ 「おい、早く掴まれよ。 落ちるぞ。」 「あ、あの・・・ 背中をお借りしてもいいですか?」 「は?背中以外どこに掴まるんだよ。」 「そう、だよね・・・。」 そう言われて改めて 桜木の背中を見た。