「ククッ…」


後ろから、桜木の
笑いを押し殺す声が聞こえた。


「な、なに!?」

怒ってることがわかるように、
口調をきつくして聞いた。


「お前、面白すぎっ。
しかもスーパーそっちじゃ
ねぇし。」


「す、スーパー?」


何を言い出すの、この人は。


「だから、奈美子さんに
買い物頼まれてたって言ったろ。
帰りに寄ってくから。
ほら、後ろっ。」



桜木はニッと笑って
自転車の後ろを指差した。