「人多っ・・・
 暑いし・・・・・・。」



首筋に流れた汗を
少し気にしながら、
私は呟いた。



「あれっ、
 美織って海キライだった?」



隣にいた奏多が
心配そうに
私の顔を覗き込んだ。



「いや、
 キライじゃないけど・・・。
 それに、誘ってくれて
 嬉しかったし。」

「えっ!?マジ!?
 よかったぁ、
 海って選択正解だったぁ~っ!!」



そう言って
胸を撫で下ろしながら
嬉そうに笑う奏多。