「マレーシア」
コロコロコロ
「あ、あ…アイス」
トーン
「スルメイカ!」
コロコロ
只今体育の授業中。ちなみにサッカー。
2人一ペアでボールの蹴り合いをしている。もちろん美希と
「か…かー?…カレー!」
トーン
「れー…れー…んーなんだ」
美希が次のを出すまであたしは体操服の襟部分でパタパタ風をつくっていた。
にしても暑い。今日の気温は33°で天気予報のお姉さんも″熱中症には要注意″と言っていた。
そんな暑い日に日差しがカンカンのグランドでサッカーはさすがにキツい。体育は嫌いじゃないけど暑い日に体育はどうもやる気が起きない。
「ねぇ、″れ″思いつかないよー」
美希はそう言ってボールを足でコロコロコロいじっていた。
「しょうがない、ヒントをあげよう」
しりとりにヒントもないと思うけど(笑)
「頼む!!」
あたしは″れ″から始まるものを手を使って表現した。
右手には何かを持っていて左手は器みたいなのを持っている。これは分かるだろう。
美希はうーんと首を傾げ分からない様子だった。
「わかった!」
おっ!!!
「れもんそーだー!!!」
ボーーン!
勢い良く飛んだボール。
あたしの横を綺麗に通り過ぎた。
「あ、ごめん!!」
ボールはかなり離れた所まで行ってしまった。あれは取りに行くのめんどくさいなー。
そう思いながらもあたしは足早にボールの元へと向かった。
てか美希あれがレモンソーダだと思ったんだ…。本当はレンゲをやったつもりだったんだけどな。
まあ……いいか。
「……あ」
遥か遠くのボールはある人の手により止まった。
……嫌な予感。