少し笑顔になったジェラルド先生を見て、胸が痛む
「立場が立場だったので、付き合うわけでもなく、
ただ思いが通じ合っているだけでしたが、幸せでした。
・・・けれど、メアリー先生には、婚約者がいたんです。」
急に、ジェラルド先生の表情が苦しそうになった。
「え・・・」
「その婚約者はどこかのお金持ちらしくて、学校中すぐに噂になりました。
・・・ボクは、信じられなくて、メアリー先生にすぐに聞きました。
『ボクのことは遊びだったんですか』と」
私は、つらそうな先生に近づいて先生の手を握った。
ジェラルド先生は驚いたけど、すぐ、笑顔になって
また話し始めた

