「いえ、なんでもありません。」


「そうか。ならいいんだ。お前の席は窓際の1番後ろな。」


「はい。」


美利亜は席に着こうとして変なことに気づいた。


―なんで、周りこんなに空いてるんだろう。―


美利亜の前と隣、右斜め前、さらに隣の隣とその前、計5個も席が空いていた。


「またアホ5人組は遅刻か。」


美利亜は5人組と聞いてイヤな予感がした。


するとガラガラっとドアが開き


「おっはよ。先生っ。」


「また遅刻しちゃったよん。」


美利亜は聞き覚えのある声を聞いて固まった。


昨日の5人+他のクラスの女子だった。


「ねぇ、龍。早く遊びに行こうよぉ。」


「出席の後な。」