叔母さんは水月の存在に気付いたのかさっきとは明らかに違う声だった。


「いるよ。」


「そう。じゃあこの子も連れてって。私は寝るは。」


その後すぐに水月と美利亜が降りてきた。


美利亜の腕には、包帯を隠すようにアームカバーがつけられていた。


だが、頬は真っ赤に腫れていた。


そして水月は怒っていた。


「まじむかつく、あのばばあ。ごめんな、止められなくて。」


「いいよ。どうせいつものことだし。」


美利亜はそう言って冷蔵庫から保冷剤を出し、頬に当てた。


「あー、なんか変なもの見せてごめんね。あっ!聞かせてだったね。」


「大丈夫?なんか2回ぐらい食らったみたいだけど。」


「平気。気にしないで。」


美利亜が言い終わるのと同時に


「帰ったぞ。」


「おかえりなさいませ。」


美利亜はそう言って玄関まで走っていった。


「誰かきているのか?」


「水月兄さんのお友達です。」


「そうか。」