「言いたいことはそれだけか?」


バキッと音がして木刀が折れた。


龍は口だけで笑い


「聞こえてんのか?おがくずども。」


「えぇ、もちろん。あなた方が喧嘩売ってるってこともね。」


「こんな時のために素晴らしい場所を用意しましたの。」


「そこで決着をつけましょう。」


「あぁ、いいさ。」


龍の顔から笑顔が消えた。


「そんなとこ行かなくてもここでやってやるよ。」


「あら、私たちが挑んでるのは愛梨栖とそこの暗いのよ。」


「龍様たちは下がっててくださる?」


「まぁ、2人じゃ勝てないけれども。」


「30対2でやるつもりなんだよん。卑怯なんだよん!」


「最初からわかりきってることではなくて?」


「無理よ、無理。こんなにか弱い愛梨栖ちゃんと暗いのじゃ無理。本気だしたらイメージ崩れちゃうもの。」


「それに最初から勝てない勝負するわけないじゃん。」


「優くん、退いて。」


「えっ?はい。」


優は掴んだままにしていた木刀を話して後ろに下がった。


美利亜は優が掴んでいた木刀をバキッと音をたてて折った。


「ちょっ、本気でやるつもり?」


「無敗の私たちに。」


「寝言は寝て言え。」