「今日、ぼくたちと一緒にいたのが気にくわなかったってことだよん。」


「あ~あ、めんどくせぇ。さっさと片付けるかぁ。」


と言って龍は歩きだした。


それに続くようにして3人もゆっくりと歩きだした。


      ****


美利亜は名前を聞いて


「あぁ、あのヤンキー集団。」


「そうそう。よくわかってるじゃないの。」


桜支援団は一斉に上に羽織っていたマントを脱いだ。


その下にはみんなお揃いの赤いつなぎを着て、手には木刀を持っていた。


「うちが何をしたっていうの?」


「うわぁ。自覚なし?」


「うち、あんたたちに何かした覚えないんですけど。」


「あんたさぁ、今日龍様たちと一緒にいたでしょ。」


「どうやって知り合ったの?」


「愛梨栖とはチャットで。龍たちは愛梨栖の紹介で。」


と美利亜が言った途端、バキッと音がした。


誰かが旗の棒を折ったのだ。


「嘘言ってんじゃねぇよ!しかも呼び捨てにすんな。」


「そうよ!あんたが気安く呼んでいいわけないでしょ!」


バシーンと木刀を下に叩きつけた。


「あんた、目障りなの。消えてくんない?」


「こんな暗い仔がそばをうろつくなんて許せない。」