「ちょっ、失礼ね。」


「もう1回言ってあげる。うるさい、黙れ、邪魔、退いて。」


「はぁ?何語しゃべってんの?」


「喧嘩売ってんじゃないの?」


「きゃははは。こんな大人数相手に?」


「ばっかじゃなかろうか。」


美利亜は怒りをなんとか抑えながら


「まともな日本語もわからないの?」


「はぁ?」


「まともな日本語しゃべってないのはそっちでしょ?」


「つーか、うちらを誰だと思ってんの?」


「知るわけないでしょ。引っ越してきたばかりだし。」


「うちらは桜支援団。その名の通り桜坂学園を支援してあげてるの。」


     ****


桜支援団が名乗ったとき、愛梨栖たちはそこから100メートルほど離れたところにいた。


「ねぇ、あの団体、やばいよね?旗、見える?」


「あ~あ、ちょー厄介じゃん。優、データ。」


「はいはい。あれ、桜支援団でしょ?桜坂学園を支援してると言っておきながら問題ばかり起こしてる連中。」


「つまり、ヤンキーってことだよん。他の学校のヤンキーと争って負けなしの強いとこだよん。」


「それがなんで美利亜の家に?」


「それは。」


優はパソコンをカチャカチャとやってから


「俺らのファンでもあるから。」