「はぁ?1人で行かせるわけねえだろ。」


龍は美利亜について行こうとした。


「ダーメ。あんたは約束があるでしょ?女の子との。」


「はぁ?あんなん遅れたって大したことねえよ。」


龍はため息をつくと


「お前に何かあったらどうすんだよ。」


そう言った。


「何も起きないよ。龍のバカっ!」


美利亜は自分で車いすを押して行った。


追いかけようとした龍を廉が止めた。


「ダメだよん。」


「なんだよ!」


龍は怪訝そうな顔をした。


「姫、1人になりたかったんだよん。
家に帰っても聖夜さんがずっとついてるって言ってたんだよん。」


「美利亜、ホントはケータイ持ってるから1〇分かそこらで帰ってくるでしょ。それにお迎えが来たみたいだよ。」


エレベーターのドアが開いた。


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