次の日の夕方。


美利亜はいつものメンバーと学校にいた。


車イスに乗って。


「えっ?拉致とか暴力ってまた物騒だね。」


「しょうがないじゃん。」


愛梨栖はため息をついた。


「うちの学校、成績でクラスが決まるから下のクラスが上のクラスに引っかかってくるのは当たり前。」


「今年はまだ被害が出てないから気をつけたほうがいいよん。テストは明後日だから今日仕掛けてくる確率が高いよん。」


美利亜は興味なさそうに


「ふーん。」


と受け流した。


「あっ!そうそう、のえ兄から伝言とプレゼント。」


「何々?」


愛梨栖は目を輝かせた。


「もし、うちに何かあったらこれを吹いてくれだって。特に薬が関わってる場合は1分1秒でも早くだって。」