聖夜は不敵に笑うと


「二重人格4人、三重人格1人。うち美利亜は薬全般ダメ。炭酸飲料もダメ。病弱。」


そう言ってさらに続けた。


「ぼくに至ってはコーヒーがダメ。喘息持ち。一時期肺に水が溜まったことだってあるんだ。」


「兄貴、その話は。」


自虐的になってきた聖夜を玲が止めた。


「わかってる。父さんは強い子を生み出そうとしたんだ。結果は3勝2敗。ぼくと美利亜だけなんだ。何も持ってないのは。」


そう言って聖夜は悲しそうに笑った。


「そんなことねぇよ。兄貴は十分強いだろう?真目家も守ってくれてるし。」


「玲の身体能力には及ばないよ。で、ホントに学校でいいんだね?着いたけど。」


聖夜は無理矢理話題を変えた。