「ったく、行くぞ。」


3人は一斉に走りだし、マイクロバスに乗り込んだ。


「兄さん、火傷してない?」


「なめるなよ。何回こんなめに遭ってきたと思ってるんだ?」

聖夜はそう言って笑うと続けた。


「それより、美利亜の状態は?」


「今、アレを吸わせてる。ただ、すごく危険な状態だ。」


「あの、玲さん。」


突然、愛梨栖が玲を呼んだ。


「どうした?愛梨栖ちゃん。」


「このまま帰って大丈夫なんですか?」


愛梨栖はそう言って首を傾げた。


「確かに。こっちは被害者だから警察の事情聴取とかありそうな気もするけど。」


「あぁ。それね。」


玲は手を叩くと


「うちの部下に任せてあるから平気、平気。」


そう言って笑った。


「そんなことより、みんなを治療しないとな。」