「誰がそんなこと言ったんだ?」


聖夜は苛立ちを押さえながら言った。


「言われてるんだって。社長さんみたいな人たちに。」


美利亜は涙を拭うと


「ねぇ、真目家って何?平成の怪物って誰?うち、普通の子じゃないの?」


そう言った。


聖夜はため息をつくと


「平成の怪物はぼくだ。今の会社をあそこまで大きくするのに半年もかからなかった。だから業界ではそう呼ばれてる。」


そう言った。


「もういい。そんなこと聞きたかったんじゃないの。」


「じゃあ、何を望んでるんだ?」


美利亜は嵐の肩に顔をうずめると


「社長さんもオーナーさんも嵐さんもお兄ちゃんもうちの兄弟なんだね?うちの過去を知ってるんだね?」