嵐は圭に近づくと


「俺の妹に何したんだよ。」


顔面を思いきり殴った。


圭は勢いよく倒れた。


が、禁忌は解けないらしく、唯一動く口だけで


「お前、変わったな。」


そう言った。


「は?」


「俺らと悪ふざけしてた頃の慎也はどこに行ったんだ?」


圭は懐かしむように言った。


「死んだよ。お前らは俺ら真目家の敵だ。」


嵐は不敵な笑みを浮かべると


「つっても足元にも及ばねぇよ。」


そう言って圭のみぞおちを殴り、圭を気絶させた。


「嵐、お前、素で禁忌をやるな!」


暴力団員を片付け終わった聖夜が嵐に近づきながら言った。


「こっちのほうがいろいろと都合がいいんだよ。それに。」


嵐は空を見上げて


「もうあれを繰り返したくない。」


そう言って笑った。