「姫!誘いに乗るな!」


龍がそう叫んだ。


「もうこれにかけるしかっ!」


美利亜は真雷刀の鞘を取ろうとした。


その瞬間、頭に激痛が走った。


立っていられなくなり、美利亜は崩れるようにして倒れ、意識を失った。


「お前らっ!」


「なっ!」


明らかにさっきと違う目付きをして起きたのは嵐。


「全員、許さねぇ。」


そう言って嵐は真雷刀の溝の部分を指で弾いた。


それは禁忌とされている技だった。


チリーンと鈴の音のような音がして相手は動けなくなった。


「なんだ?これ…。」


「動かねぇ。」


暴力団員は怯えはじめた。


そこに聖夜、玲の2人がゆっくりと近づき、


「いっぺん地獄を見たらどうだ?」


そう言って次々と峰打ちで倒していった。