―ねぇ美利亜(みりあ)。あんたのおかげでアタシ、やりたいこと見つけられたよ。―


ステージに立って空を見上げながら愛梨栖(ありす)は心の中でそうつぶやいた。


―美利亜の分までがんばるから。応援しててね。―


届かないとわかっていても愛梨栖は心の中で問いかけた。


―美利亜、アタシ、あんたと出会えてよかった。美利亜は?―


―そんなの決まってるよ。ウチも出会えてよかった。―



聞こえるはずがないのに、そう返ってきた気がした。


雲1つもない青い空の日。


2人が出会ったときと同じ空だった。