「いや、なんとなくそう思っただけ。」


慎也は立ち去ろうとして


「あぁ、そうそう、水月はたぶんすべてを知ってるよ。」


そう肩越しに言った。


「お兄ちゃんが?」


「あと真目財閥の人も。」


それを聞いた途端、美利亜の頭に激痛が走った。


同時にめまいもし、そのまま気を失って倒れた。


「やっぱりそうなんだね。」


慎也は美利亜のそばにしゃがむと美利亜の頭を撫でた。


「水月さん、いるんだろ?いや、兄貴。」


「あ~あ、やっぱり刺激してるんじゃないか、玲。」


「そうみたいだな。」


言いながら水月とサングラスをかけた男が現れた。


「さて、慎也。今すぐ選べ。いや、真目家ナンバー4の真目嵐。」


慎也と呼ばれていた嵐は真顔で


「決まってんだろ。」


答えを言った。