「あのさ、なんの話をしてるの?」



「行けばわかるからついてきて。」



「は?」



「いいから早くっ。」



愛梨栖は美利亜の手を掴み、引きずるようにしてお店を出た。



「えっ!ちょっどこいくの?」



必死に後を追いかけながら美利亜は尋ねた。



「ついてくりゃ分かる!」



「龍、投げやりすぎ!」



「いや、そういう愛梨栖も最初からそうだったでしょ。」



「そうだっけ?」



しらばっくれる愛梨栖に呆れた美利亜。



ふと、美利亜はあることに気がついた。



「ここ、あそこ(クラブハウス)行くときに通ったよね?まさかとは思うけど、学校?」



「ピンポーン!正解。よく分かってるね。」



その言葉を聞いて更に呆れる美利亜。



この人たち、どうかしてるんじゃないかと思ったら学校に着いた。



「じゃあ、龍と廉で行ってきて。」



「はぁ?なんでだよ。ここはじゃんけんだろう。」



「ヤダ。龍強すぎなんだよ。」



「とか言って勝つ自信ないんだろう。」



「はぁ?そこまで言うならやってあげる。勝った人が残る。あっ!美利亜はやらなくていいから。」



「いくぞー!じゃんけんぽいっ!」