* 真美side *
私は矢崎家の養子……。
元の名前や親も知らぬうちに
矢崎家に引き渡されたらしい。
それに気づいたのは
小学生のころ、近所の人が
こう嘆いていた。
「あら、真美ちゃんだわ……」
「本当可哀想よね…養子なんて……」
この時は養子って何?
って思って辞書で色々調べた。
用紙じゃ私は紙になっちゃう…
容姿が可哀想とは言わない……はず
じゃあ養子?
っていう風に考えた……。
その矢崎家のお母さんに
聞いたら全部話してくれた。
「あなたはお母さんと
血は繋がってないのよ」
って。
泣いた。