私のまわりは
全部不幸だらけだった。



………そんな時を過ごしていた…



本来なら中学2年生のある日、



病院の庭を散歩していると

見かけない大学生ぐらいの、
優しそうな男の人が

私の近くに寄ってきた。



「あの、ハンカチ落ちてますけど?」




ハンカチ……


なんてもってない。





病院にあるタオルしか使ってない。


それ以外もってないし。




「私のじゃないですけど…」

「あ、てっきり……すいません…」


「いえ…」




なんか変わってる感じ……



それがあの人、

翔との出会いだった。