黄昏時、会いに行く


*

夜の公園はやはり怖い。
人っ子一人いない上、ただ噴水の吹き出ている音だけが不気味に響いている。

「はぁ……」

また涙が溢れてくる。
どんだけ涙脆いんだ、私。
これはまるで、清水くんと会う前と同じ状況だ。

「また清水くんに会えないかなー……なんて」

自嘲気味に笑う。
それと同時に、涙も零れる。

あーあ、何期待してるんだろ……

ふと前を見ると、一人の男性が歩いてきた。
何やら切羽詰まっている様子である。

「どうしたんですか?」

私は立ち上がり、男性に近付いた。
顔を除き込むも、何の反応も示さない。

「……」

虚ろな目で私を見てくる。
顔には生気がなく、ゾンビみたいだ。
そう認識した途端、悪寒が走った。

……マズイ。逃げなきゃ。

直感的に、そう思った。

じりじりと後退する度、覚束無い足取りで男が前進してくる。

「いや……!」

相手の左手が伸びてくる。
走って逃げ出したいところだが、足が言うことを聞いてくれない。
首を振り、手を前に出し、男を押し退ける。

「来ないで……!」

その時、男の手にナイフが握られているのが見えた。
一気に身体が凍り付く。

男が右手を振り上げた。
どうすることもできない。
私はギュッと目を閉じた。