そして私が返した返事も間違っていなかったはずだ。

確信めいたものが欲しいわけではないから。

ただ、この空気に浸っていたいだけ。


そう思いながら、太陽の眩しさに堪えきれなかった目蓋を下ろした。

隣に座るアダムが本当に小さな呼吸で笑ったのは気のせいではないだろう。


別に、彼の中に深く踏み込むつもりは最初からなかった。

何となく気になったから聞いてみただけの話。

それ以上でもそれ以下でもない。

ちゃんとした答えなど初めから必要ないのだ。


もしどうしても質問した意味を答える必要があるなら、それはきっと私の"我儘"で。


ただ、彼の返事をする声が聞きたかっただけなのかもしれない。


あの安心する声色を。

不安にならない彼の声を聞きたかったのだ。

彼の唇から紡がれる声を。


それくらい、この時間は偶然的なものなのだから。