(あるわけない、か…)
いつも期待してしまう新着メールの表示。
それがダイレクトメールであるのはいつものこと。それが日常。
わかりきっていることなのに。
それなのに期待してしまう。
誰か、友人ではないのかと。
(情けないな…)
自然と苦く私の唇が弧を描いた。
勝手に期待して、勝手に落胆しているのだから救えない。
ふと思い出す学生時代。
思えば、友人からメールが来たことなどあっただろうか。
そう多くはなかったと思う。
いつだって連絡をいれるのは私から。
遊びに誘うのも私から。
きっと、誰かから連絡を貰ったことなど片手で数える程度だろう。
それが例え親しいと思っている相手でも。


