「なんか、俺達人間じゃないみたいだな。」 「え?」 「窓の外の『人間』は寒そうなのに、俺達は暖かい所でこうして『人間』を眺めてるんだ。人間じゃないみたいじゃないか?」 目を細めて笑う維十の顔に、ふっと女の人の笑顔が重なった。 見覚えのある、維十とは似ていない綺麗な女の人。 どこで見た? 重なったのは一瞬だけだったから、よくわからなかった。 もう1度笑ってもらおうかと思ったが、それを改めて頼むのも可笑しいと思ったから、言わなかった。