君は“えむ”彼氏!?



だって桐沢もしょせんは男でしょ?と柏木は付け加えた。


「…いつもこんなことしてんのかよ」

「だめなの?あたしも気持ちいいし、相手も気持ちいい。みんな幸せじゃん」


あーあ。
だから男は全員、年中発情期だと思われんだよ。
なわけねぇだろ。ったく。
そんなの、


「好きな女だけに決まってんだろ……」

「ん?なに?」

「なんでもねぇよ。つか離せ」


ムリヤリ振り払うと、柏木は「キャッ」と悲鳴をあげた。


「もう…相変わらず手強いなぁ」

「早くボタン閉めろ。そして去れ。帰れ。俺にもうかまうな。乳女」

「あはは、ヒッドーイ。じゃあまたね!」


柏木は最後までニコニコしていた。








…はあ…疲れた。

変わんねぇなぁ柏木は……
俺がいくらヒドいこと言ってもめげないんだよな…。
つか、俺のどこがいいんだ?
さっぱり分かんねぇ。

やっぱりあいつと話すと疲れる。
こういう時は癒やしが必要だ。


俺は近くの茂みに声をかける。






「なぁ、いつまで一人でかくれんぼしてんの?」




「わあああああああ!!?」



耳をつんざく叫び声。
俺は反射的に耳をふさいだ。


「びっ…びっくりしたぁ!!」

「……玲香、お前はいい加減声のボリュームを調節することを覚えろ」


そこには俺の可愛い彼女が体育座りしていた。


「帝、いつから気付いてたの!?」

「途中から。つかなにしてんだよこんなところで」