夕食は ショーを見ながらのディナー
いたるところに松明が飾られ 炎が揺れている
その松明の炎に照らされている先輩と彼の横顔
浜辺のふたつのシルエットを重ねて見る
「ん?どうした」
「ううん」
「これ好きでしょ はい あげるね」
先輩は小首をかしげて私に微笑んだ 胸がキュンとなった

南国 独特な香りと音楽
鳴り響くリズミカルなタイコの音 
ステージの上では若い男女がそのリズムに合わせて腰をくねらせる
曲が終わるとステージからダンサーが客席に降りてきてダンスを誘う
私たちの席へも

数名のスタッフは乗り気で自分からステージに向かって行った
先輩は私に促す 彼が私の手を取って一緒にと誘う
彼女を見た 行っておいでと笑っている

私は彼と手を繋いでステージにあがった
彼が私に笑顔を向けて踊る 私も彼と身体を合わせて踊る

彼女はそんな私達を頬杖ついて笑って見ていた