帰ろうとステージを降りたとき




「ちょっと待って!!」




女が俺達を引き止めた



「勝負よ!!私と勝負して!!吉野みりい!」


「え…私?」




諦めの悪いヤツだな




「だから、そんな勝負しても俺はっ…「勝負してくれないのなら、あなたの知り合いの家を潰してやるんだから!!」



…は?なに言ってんだ、こいつ



「っざけんなよっ…「負けたら潔く諦める!!でも、もし…もし、私が勝ったら、私の婚約者になって!!」




呆れた…



「お前っ…「分かった」




………え?



「勝負、受けるよ。でも私が勝ったら、二度と海都に近づかないで!!」



みりいっ!?



「おい、みりいっ「大丈夫だよ、海都。」



みりいは俺の目を真っ直ぐに見つめた



「大丈夫だから。海都が好きって言う想いは、誰にも負けないよ。」



いつものみりいとは違う



強く、自分の意志を持った自信に満ちた顔だった



「……分かった」



おれがため息混じりに言うと、みりいはニコッと微笑んだ