「いや、俺は…「ずるいわ!私だってご一緒したい!」




……え?




「私だってしたいわ!」

「わたしも!!」

「わたしもよっ!!」




どんどん海都の回りに女の子が集まってくる


海都の隣にいる私にはまるで気づかないようだ




女の子達の集団で、会場にいる人達が何事かとこっちを見ている



その中で、海都の低く透き通った声が響いた



「悪いけど、俺こいつのボディーガードなんで」



海都は私の頭に、その大きな手を乗せた



とたんに女の子達から、えぇー!!

という声が聞こえた




「だからあんまり近づかないでくれる?」



海都の言葉に、女の子達は渋々離れて行った



「…良かった…海都がどこかにいかなくて…」

「ばーか。行かねぇよ。俺はお前の側にいるから」




優しく笑う海都に胸がなる




と…



「皆様、今日はパーティーに参加して頂きありがとうございます」



ステージの上で、おじさんが挨拶を始めた



「あ、如月財閥の社長さんだ…」


「あれが?」


「うん」




白髪が少し混じった髪をしているおじさん



「今日は娘の17才の誕生日でして…」




お嬢さん、誕生日なんだ


って、私達と同い年!?




「……で、挨拶をしたいと思います。美弥(ミヤ)、挨拶しなさい」




おじさんの言葉でステージに上がった美弥さんは、とても美人だった



でも、気が強そうな人だなぁ




「この度は、私の誕生日パーティーに参加して頂き、ありがとうございます。私は今日で17才になり……」




あれ、今日のパーティーって、誕生日パーティーだったの?



「……両親に感謝の気持ちをこめて、私は…」




……あれ?


どうしたんだろう



美弥さんの言葉が止まった




すると海都が




「……なぁ、みりい。なんか俺見られてる気がするんだけど」



え?



私は美弥さんの視線を追う




「……っ!?!?」




ギャーー!!ホントに海都のこと見てるーっ!!



なんで!?