「すみません、こいつ男が苦手で……みりい、大丈夫だから俺の隣にこい」



俺がそういうと、みりいは俺の隣に立った



「ほら、挨拶」

「あ……こんにちは…」



まだ俺の腕掴んでんのか




「こんにちは。私を覚えてますか?」

「はい。金山財閥のおじ様ですよね」

「そう。嬉しいな、覚えてくれてるなんてね」




すげぇ温厚そうなじいさんだな




その後少し話して、じいさんは人に紛れていった



じいさんが去ったのを確認すると



「海都ぉー…!」


「おっと……」



みりいが抱きついてきた


俺はみりいの頭を撫でてやる




「怖かったー…!」


「めっちゃ優しそうな人だったけど?」


「そうだけどっ……男の人は怖いのっ」




そう言ってさらに強く抱きついてくるみりいがメチャクチャ可愛いと思う俺って、かなりみりいを弱愛してるよな



こうやってみりいから抱きついてくるようになるなんて、出会った頃には考えられなかったな



あの時なんか、話すどころか近づくことすらできなかったもんな