廉side





ピーンポーン


翌日の朝、オレはいつものように
七瀬家のチャイムを鳴らす。

ピーンポーン

「日向ー、朝日ー」

出てくれよー!

ピーンポーン

ガチャ

「朝日、おせぇよー」

そういったオレはドアのむこうの人物を見て驚いた。

「日向っ!?」

うわー!
日向が出てくるなんて初めてじゃね?

喜んでたのもつかの間。

「兄ちゃんなら先に行ったよ。日直だって」

弱った顔を赤くして言う日向。

額には冷えピタも貼ってある。

よく見てみればパジャマだし…。

「……熱!?」

「ぁー、ちょっとだけだから大丈夫。先輩も…早く学校行ったほうがいいですよ」

遅刻しますよ。と付け足す日向は
もう立つのはもちろん話すのも辛そうだった。