七瀬日向。

高校に入学して一週間…

「ついて来ないでくれます?」

……ずっとストーカーに付き纏われています。

「いいじゃん、オレも同じ方向なんだし」

「……廉。日向にキレられるぞ」

いつも間にはいってくれるのはあたしの兄ちゃん、七瀬朝日。

「大丈夫大丈夫!日向は優しいから」

優しい?
わけわかんない!

先輩に優しくしたことなんて一度もないんですけど。

学校は歩いて5分の近いとこにあってすぐについた。

「うわっあれ七瀬兄妹じゃない!?」

「キャァアッ朝日くぅぅん!!」

うわー兄ちゃん大人気だな…。

当本人は相変わらずポーカーフェイス気取ってる。

そんな中あたしにべったりくっついて離れない先輩は険しい表情を浮かべていた。