帰りの車の中でまぁさんは「実はオレの上にはお姉がいるんだっ」

「お姉も離婚してて、子供が2人いるんだけど子供を放って男に走っちゃって、元の旦那が面倒見てるんだよ。」

誰一人お姉さんの話をしてなかった。


まぁさん家族はみんな拒絶してるらしい。

母親が子供を捨てた事が許せないって・・・。


莉亜は複雑な気持ちだった。


けどまぁさんが包み隠さず全てを莉亜に打ち明けてくれた気持ちが嬉しい。


他人にはあまり知られたくない家の事情を莉亜には話してくれたから。

莉亜はまぁさんの家族も大切にしていきたいって思う。



その日の夜、莉亜とまぁさんはいつものように一緒にバイトに向かった。


車を降りた瞬間・・・。

ヤバイっ。

敬子さんに見られてしまった。


「あれ?お二人さんっ。仲良くご出勤?」

敬子さんはニャッと微妙に笑う。


『ヤバイって。絶対にママにバレちゃうよっ。どうしょう・・・』

まぁさんは案外落ち着いてる。


「実際もう付き合ってるし、バレちゃう事は仕方ないよ」


仕方ないじゃ済まないよ。どうしょう・・・


莉亜は接客の合間にママから呼び出された。