話しているうちにまた涙が溢れ
だす。涙のせいで声が震える。


「辛かったなっ。今まで部活も
苦しい思いをして頑張ってきたし
夢を諦める事は辛いことだよな」

「けど莉亜!夢は諦めたら夢じゃ
ないぞ。おまえさえやる気に
なれば叶えられる事でもある!
諦めず遠回りしても追い続ける
のもいいんじゃないか?」

と担任には慰められた。
バレーは絶対にできる状況では
ないからスポーツ推薦は白紙に
してもらい、担任の承諾のもと
普通科を受験するようにさせてもらう事になった


この頃の事を彼に話した事がある
きっと何もなく普通に生きてきた
人は「大変だったね」と軽く
言うだろう。けど彼は莉亜に


-よかったなっ。莉亜は大事な
人生の中の大切な時間を一生懸命
生きてきたじゃん。辛いことも
自分で乗り越えたじゃん!
おまえ、えらかったなっ
よく頑張ったな-

って言ってくれた。


彼もまた莉亜に似た思春期を
過ごしてきたからその言葉が
すごく温かかった。
彼は、すごく気持ちをわかって
くれる人。それは彼自信も辛さを
自分で乗り越えたから言えること
それが莉亜をすごくホッとさせて
くれたんだよ・・・