莉亜は授業が始まってからも
ずっと昨日の事が頭から離れず
考えたくなくても自然と場面を
追ってしまう。


考えているうちに段々と家の
借金の事が気になりだしていた。

昨日は自分の事しか考えられずに
いたけど色々考えているうちに
借金はいつからだったのか?とか
二人の姉はどこまで知っている
のか?とか・・・。


きっと家族は受験生の莉亜には
この事を言えずにいたのだろうと
思うと、胸が痛む。
父・母・二人の姉の気持ちを
思うと自然に涙が溢れ出てきて
しまった。


そして放課後、誰もいない教室で
莉亜は担任を待っていた


外は朝の薄暗くどしゃ降りの空と
違って青い空と夕日の赤が丁度
重なり合うようにしてとても
キレイな色をしていた。


(1・2・3〜2・2・3〜)
下級生達の部活が始まっていた。
みんな楽しそうに掛け声をかけ
ながら体操をしている。


莉亜は部活に励んでいた頃を
思い出していた。


(ガラガラッー。バタン)
担任が教室に入ってきた。
「で・・どうしたぁ?」

莉亜は下を向いたまま昨日の事を
担任に話した。