朝がきた。朝が明ける頃まで
涙が止まらずにいたが泣き疲れて
そのまま机にうつ伏せになった
まま少し寝てしまっていた

(ジャー・・・)

そっと洗面所にいき、顔を洗った
パッと鏡を見ると腫れあがって
充血した目が莉亜の気持ちを
さらに思い出させた。

一瞬忘れかけていたけどまた
ふっと現実に戻される。


タオルで顔を拭いてもまた涙が
溢れだしてしまう・・・

莉亜の中では結論を出したはず
なのにどこかで諦めきれずに
いた。もう何年もやってきた
バレーと何年も夢見てきた看護婦

いくら家の事情だとはいえそう
簡単に諦められる事ではない。


それと同時にスポーツ推薦まで
決めてくれたバレー部の顧問
でもあり、担任にどう説明を
したらいいのか?と考えたりで
莉亜の頭の中はぐちゃぐちゃに
なっていた。


「・・・・いただきます」
毎晩遅くまで働いている母に
代わって会社勤めの長女が
朝御飯を作ってくれる。きっと
昨夜の母と莉亜の話を知って
いるのだろう。朝から無口だった


(ザァーザアー)
外は朝からどしゃ降り。
下を向いたまま莉亜は学校へ
ゆっくり歩いて向かっていく・・