今日はすごく寒い日だった
珍しく土曜日にバイトを休んで
祐也とデートに行く日。


昨日からどんな服を着て行こうか
考えてなかなか寝つけなかった。

莉亜は朝も普段はなかなか起きれ
ないのに今日は目覚ましが鳴る
前に目が覚めた。


寝る前に服のコーディネートを
考えたのに結局決められず
朝からタンスの中をかきまわして
次から次へと着ては脱ぎを
繰り返す。早く起きたはずなのに
バスの時間が迫ってくる。
結局、時間がなくていつもの
お決まりスタイルで家を出る。


莉亜のウキウキした顔を母は
見ていたのだろう。いつもより
明るい声で
「いってらっしゃい!」
と莉亜を送り出してくれた

バスの中で急いでメイクをする
自分の顔を鏡を見ているだけで
なぜかにやけてしまう・・・。


いつもと同じ時間のバスに乗って
いるのにバイトにいくときとは
180°気分が違っていた。

何処で何する?よりも大好きな
祐也に会えるだけで莉亜は最高に
嬉しかった。


『次は終点○○駅です』

アナウンスを聞いた途端に莉亜の

胸の鼓動が高鳴る。

バスの到着位置にいる祐也が
視界に入る。

(・・ドックン・・)