今まで夢見てきた“結婚”最後の最後まで本当にこれでいいのか?と悩んだ。


かずちゃんと別れたけどかずちゃんとのあの約束がやっぱり何処かで気になっていた。


そんな事を心の何処かで気にしていたけど新婚生活は凄く幸せなものだった。


2LDKの新築のアパートに電化製品や食器、家具など全て新しい物に囲まれて、なにより“ただいま”って言える相手がいる事が一番嬉しかった。



莉亜は結婚を気に高校からずっとしてきたバイトも辞めた。

昼夜働くのが当たり前だった莉亜にとって仕事の後に普通に家に帰ることがなかなか慣れなかった。

バイトへ行ってた時間になると時計を見て“あっそっか”とバイトへは行かなくていいんだって思う。


莉亜は地元から離れたとこへお嫁に行った。

その為に仕事も片道一時間かけて毎日車で通っていた。

地元じゃないから全てに慣れるまでに時間がかかった。

道もすべてがわからなくて何度も家に帰るのに迷ったり

美容院や病院も何処へいったらいいのかわからない。

それでも全てが新鮮に思えて楽しかった。


当たり前の生活をしたことない莉亜にとって当たり前の幸せを何倍も感じていた。