「・・・ん?赤ちゃん?」
莉亜の涙が地面に音を立てて落ちていく。

「どうした?りあ?」

『赤ちゃんが・・・いなくなっちゃったんだ。私のせいなのっ。全部私の責任なのっ』


「意味わかんねぇよ。どうしたんだよ!ちゃんと落ち着いて話して」


『かずちゃんと離れてすぐに妊娠したのがわかったの。だから嬉しくてたまらなくて・・・。絶対に産みたいって思った。
この子を守りたいって思った。
けどかずちゃんに迷惑になると思ったし連絡出来なかった。
時が経つまで一人で頑張っていこうと思っていたの』
「・・・で?・・」


『体調が悪い日が続いていたけど仕事もバイトも休めないし、体に無理したせいで・・・。赤ちゃんいなくなっちゃった。流産しちゃったんだ』


莉亜は絶対に攻められると思った。どんな事を言われても自分に責任があると思っていた。


かずちゃんが莉亜を強く抱き締めた。


「・・・ごめんな莉亜っ。お前ばっかり辛かったよなっ。すごく苦しかったよな。お前のせいなんかじゃない。こんなに好きでいるのをわかって離れたオレの責任だ。
離れてる間新たにその気持ちに気づいたよ。離れたくないって・・・」